精神科看護師の体験談をまとめました。

精神科看護は楽なのか?


 看護師4年目で、精神科看護の道に入りました。

それまでは総合病院の内科だけど、一応急性期病棟にいたので心身ともにクタクタでした。

そして結婚したこともあり、家庭と両立できそうな職場を選んでいたら精神科が目にとまりました。


心理テストが好きという程度で、興味をもっているつもりでしたが、想像とは全然違いました。

自分が思っていた仕事内容は、臨床心理士に近い仕事を想像していました。


でも、それは臨床心理士の仕事であって、看護師は看護師の役割がありました。


そして、仕事内容的に楽かといえば、私はかなり楽でした。

残業はほとんどないし、人間関係も男性看護師が半分いるのでドロドロ感がない。

でも人によっては、精神的に負担が大きくて全然楽ではないという人もいます。


それは、自分自身の患者さんへのあり方で変わってくると思います。

だから精神科看護は、向いている人向いていない人がはっきり表れてくると思います。


精神科看護でしんどい事は、患者さんの希死念慮発言を聞く事。

実際に、自殺してしまわないような環境を整える。

そのためには、嫌がる患者さんを強制的に隔離したり拘束しなくてはいけない事があります。

対象の命を守るためにする医療行為なのですが、やっている事は非人道的な気がします。

あとは精神興奮状態で、幻覚幻聴が激しく自傷・他害の恐れがある場合も隔離・拘束の指示が医師から出た場合、施行するのは看護師になります。

負のオーラが漂っているような感じは、ぬぐい切れません。

そして何より辛いのが、境界性パーソナリティ障害(ボーダー)の患者さんに標的にされて精神的に攻撃されることです。


標的にされたり巻き込まれるのは、たいがい決まった看護師です。

標的にされるには、理由があるのです。

だから、標的にされるタイプの看護師はいつも決まってきます。


そして、しんどくなって辞めてしまう人もいます。

巻き込まれないように、ボーダーの患者さんの対応の仕方をしっかり勉強して、実行したら自分の身を守ることができると思います。


それさえクリアしたら、看護業務はあまりありません。

患者さんが落ち着いている時は、本当にゆったりしています。

座って落ち着いて記録したり、看護計画を見直したり、委員会の仕事をすることができます。

一般科にいた頃は、時間外でしていたことが日勤でできるのです。

看護研究も、日勤の数日間フリーにしてもらい、集中することができました。

患者さんと散歩にいくことが日課なので、ほぼ毎日散歩にいきます。

高齢化社会で、ADLの低い認知症の患者さんも入ってくることがありますが、基本的に身体面は安定している人が入院してくるので、医療的行為は少なく責任を感じる仕事は然程ありません。

一般科で1〜2年も経験していたら余裕でできることばかりです。


楽と感じるのは、仕事内容が自分の好きなことと、マッチした時でもあると思います。

私にとっては精神科看護は、合っていたので、結局楽と感じることになったと思います。




精神科看護で学んだ人間関係で使える知識


 精神科看護に携わると、人のパーソナリティ障害について興味をもち、勉強する機会が増えました。

これは仕事以外にも、普段暮らしている生活の中で、一癖ある人から自分を守るために使える知識だと思います。


ボーダーと言われるパーソナリティ障害は、疾患ではなく性格のゆがみなので、薬で治療をする方法はありません。

では、心理療法で…となりますが、ボーダーは自覚がない人がほとんどです。

だから、心理療法もなかなかうまくいかないのが現実です。


ボーダーの人は、他人に依存し、巻き込み振り回します。そして見捨てられ不安が強い。

何か嫌なことがあったら、すぐに「死んでやる」と言うような人はまさにそうですね。

手首をみて、リストカットの跡が何本かあったらかなり確率はあがります。


周囲に悪口を吹聴し、特定の人を仲間外れにするとか攻撃するのもボーダーのやり方です。


そういう人から身を守るためには、まず逃げる事です。

関わりを持たない、関心を持たれないのが一番平和です。

そんなの簡単と思うかもしれませんが、ボーダーは甘えるのが上手だったり初めはとてもいい人であることが多いのです。

ある意味、魅力があると言えばあるのです。

ボーダーは、男性にはモテる人が結構多いです…。

一度仲良くなった人を、そんなに簡単に切り離す事はできないというパターンでずるずる疲弊していく。

おかしいと思ったら、距離を置いてそのままフェードアウトするのが自分のためです。


でも、看護師として関わらないといけない場合は、患者さんに線引きをしっかりすること。

できる事できない事をはっきり伝えておく事と、入院前にしっかりルールを決めておき、それに違反する事があったら強制退院になると伝えます。

そうでもしておかないと無限大に訴えはふくらんでいき、他の患者さんも巻き込んでいき悪影響を与えていきます。


精神科で看護師をしていて、なるほどな〜と思う事は多々あり、毎日の生活でも使えると思います。

学生時代に、いじめをしていたあの子はボーダーよりだったんだな、とか。

新人時代のあの先輩は、あやしいな…とか。

関わらない方が無難な相手の見極め方など。


ためになる事が多数です。


精神科に向いている看護師


 まず、医療的な行為をしたい人には向きません。

自殺の現場に遭遇することも、まれにあるという事を覚悟しておかなければいけません。

とは言っても、私は5年間携わりましたが、実は一度もありません。

自殺しないために入院してきているので…。

病院内での自殺はごく少ないです。多いと病院的に問題だと思います。

私の場合、病院内で自殺して亡くなった事例は5年間で1度だけです。

医師も人間なので、判断が難しいこともあります。

安定してきているとみていた患者さんが、突然自殺という事もあります。


人権の配慮からも過剰な隔離拘束は、問題になってしまうので、さじ加減が難しいところだと思います。


だから、精神科に興味があって、人の変化を敏感に感じ取れる人というのは精神科看護の分野で力を発揮できるのではないかと思います。

ベテランの精神科看護師は、「あの人、最近良くないんじゃないかしら。」「表情が全然違う。」など、敏感に察知します。


そういう事を、しっかり医師に情報をあげて薬物調整に生かしてもらう事ができる人は向いていると思います。


精神科看護師歴の長い人は、この道のプロだと思います。

人との接し方に何とも言えない温かさがあって、本当にすてきだと思います。

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